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ろくろ
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 ろくろを挽いた。
目指していたろくろ目の線ができたような気がした。
10年目にしてやっとである。

 今日は体の調子が良かった様で、CDはT-REXから入ってThe Whoの「Live at Leeds」
をかけた。

 僕は不器用なので、ろくろがとても下手だ。
冒頭で書いた「目指していたろくろ目の線」というのも、焼き物の訓練校時代にすでにできている同級生もいたような気がするが、僕ができるようになるまでには結局10年かかった。

 どんな線かと言うと、文章で書いても分からないかもしれないがあえて書いてみると、
土よりもむしろ布の様な質感で、柔らかくて滑らかでろくろ目があまりそろってなくてラフな感じ。

 やはり分かりませんね。

 簡単に言うと自然に歪んでいる状態なのだが、その自然な歪みを出そうとして今までワザと手をゆらしながら挽いたり、ろくろの回転の速さを変えながら挽いたり、挽いた後に手で歪めたりといろいろやってみたのだがダメだった。
何故ダメなのかというと、自然な線をワザと出そうとするからワザとらしい線しか出ない。当然である。

 それで今日は何故できたのか。それは最近そんな線はどうでも良くなっていて、勢いがあって自然で滑らかな線よりも、不器用にモタモタした線の方が自分らしくて良いのではないかと思い始めていて、もっと言えば「目指していた線」があったという事さえも忘れていたからだ。
さらに、器の大きさや形を一定にそろえなければいけないという脅迫観念からちょうど脱したところでもあった。

 この、「器の大きさをそろえなければ」という脅迫観念のようなものは、手作りなのだから量産の食器のようにそろっていなくても良いと頭では思っていても、個展などでお客さんから「これと同じ物を揃いで5個下さい。」と言われて5個の器を並べてみたものの大きさがまちまちで恥ずかしい思いをするという経験から、どうしても頭を離れなかった。

 そして今日、CDでThe WhoのドラマーKeith Moonのドタドタしたドラムを聴きながら、個展でお客さんから「これと同じ物を揃いで5個下さい。」と言われて並べた器の大さがバラバラだったら、それはそれの方が面白いのではないかとふと思い、ろくろを挽き終わってみると例の自然な線が出ていた。

 できたろくろ目の線をあらためて見てみると、柔らかく滑らかで自然な歪みが出ていて作家モノの器で良く見かけるありがちな線だった。
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by gadget-pottery | 2008-05-31 22:41 | 陶芸
音楽のこと
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 工房にいるときには音楽は絶対にかかせないもので、
何を作るかというより、何を聴くかの方が重要な場合さえある。

 1960年代~1970年代あたりのイギリスのロックが好きで、昔はローリング・ストーンズを良く聴いていた。ロクロが調子よく挽けるのはジョン・レノンなのだが、一番好きなアルバムはThe Whoの「Live at leeds」。その流れでLed Zeppelinを経て、The jamや、The smith、 Psychedelic Fursを知った。

 さてその後は何を聴けばいいのだろうと、音楽に詳しい知り合いに相談したところ、その後はFancだろうと、Isley Brothers を教えてもらった。とても気に入ったので続いてParliamentsにいって、最近のBlack Eyed Peasに到る。

 調子が良いときは、テクノやトランスを聴きながら勢いでろくろを挽く、最近気に入っているのは、PortisheadというユニットとInfected Mushroom 。

 Ornette ColemanやCecil Taylorなどのフリージャズみたいなものも大丈夫だけれど、長時間はきついので、Keith JarrettやMiles Davisもはさみつつ、だんだん疲れてくるとEnyaとか Chieftainsといったケルトっぽいものに避難して徐々にFeistやCorinne Bailey Raeといった軽く聴けるものに移行していく。

 雨でなんとなく憂鬱なときにはMarianne Faithfull の退廃的な気分にひたったりカルメン・マキ&OZなんかも良い。

 さらに、忙しくなって疲れてくると日本のものしか体が受け付けなくなってスガシカオとか山崎まさよしになり、宇多田ヒカルや椎名林檎とかポップなものになってくる。

 このところSuperflyの「Superfly」というアルバムが70年代ロックっぽくてとても良いなと思っているが、個展も間近で忙しい上に風邪気味で体調が悪く、元気なノリについていけなくて、
最終的にたどりついたのは中島みゆきだった。

 「世情」は名曲である。
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by gadget-pottery | 2008-05-24 12:38 | 日々
DM
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 6月の末にする静岡での個展のDMをそろそろ作らなければいけない。

 だいたい個展の1ヶ月前にギャラリーに届けなければならないので、印刷に2週間くらいかかるとして、逆算するともうすでに遅れている。

 このDMの写真、毎年悩むのだが、それはいつもDM撮影時にはほとんどの作品がまだできていないからだ。
そのため、すでに出来上がっている作品を使って、今回の個展のテーマの特色が濃く出ているものを選んで写真に写すことになる。
しかし、写真撮影時にはテーマよりも見た目のインパクトを優先させるので、最初に思い描いていたテーマと出来上がったDMの原稿写真のイメージがかなり違ってくる。

 もともと頭の中にあったテーマが漠然としたものなので、写真にすることで具体的になると言ったら良く聞こえるが、結局そのアドリブ的に撮ったDM写真がこれから作る作品のイメージの基になり、DMと作品の関係が逆転してしまうのだ。

 自分の個展のテーマを、DM写真のインパクトを重視して決めるのは少しいい加減かもしれないが、頭の中で理屈っぽく考えるより、直感で撮った写真の方が自分の作りたいものを表しているのかもしれないとも思う。

 去年も、遊びで作った人形をメインにして、ためしにDM写真を撮ったら雰囲気が良かったので、それを採用したのだが、それまでに作ったものは器ばかりだったため、あわてて個展までの間に人形をたくさん作った。
それ以来人形を作る流れができてきた。
このDM撮影は自分の方向性が決まってくるという意味でかなり重要なポイントになる。

 今年はホームページを作って自分の手元にある作品は写真を載せてしまっているので、DMのインパクトは弱くなってしまうかもしれないと、今悩んでいるけれど、時間が無いので悩んでいる場合ではない。
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by gadget-pottery | 2008-05-16 22:58 | 陶芸
携帯電話
 
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一人で外に出かけているときに電話がかかってくるのが嫌いで、ずっと携帯電話を買わずにきた。

 普段の生活では、あまり電話はかかってこないので、何かのイベントがあったり人との待ち合わせがある時だけ奥さんの携帯を借りていた。
しかしやはり仕事には必要だろうということで、初めて自分専用の携帯電話を持つ事になった。

 今まで変な反抗心から、携帯から少し距離をおいていたのだけれど、もともと電子機器をいじるのは大好きなので、自分の携帯を持つと嬉しくてマニュアルを熟読した。

 マニュアル人間ではないと思いたいが、マニュアルを読むのは大好きだ。
すぐにボタンを押してみたいのを我慢して、まずゆっくり機能説明を読む。
どうせ持つのなら完全に使いこなしてやろうと意気込んで、細かい機能をじっくり研究してみる。
すると、機能の一つにTVコールというのがある。要するにテレビ電話だ。
テレビ電話が存在することはうすうす気づいていたけれど、こんなにさりげなくテレビ電話を自分の手にするとは思わなかった。

 テレビ電話は僕が小学校の頃読んだ手塚治虫の「火の鳥」に出てくるような、未来世界を象徴するアイテムの一つだ。そこには、チューブ状の道路の中を流線型のタイヤの無い車が走っていて、人々は体にピッタリとフィットしてツルツルした質感の服を着ている。
小学生の僕が思い描いた21世紀のSF的な未来世界。

 未来の代名詞だと思っていた21世紀はもう現実になっていて、なにげなくテレビ電話も手にしている。しかし未だに道路はアスファルトだし、乗っているのは古いダットサントラックで、着ている服も相変わらず木綿でできている。

 手にすっぽり収まる薄い携帯電話の機能には、他にも、カメラ・ビデオ・GPS・インターネット接続・音楽プレイヤーがあって、これはもう007がQから任務前に渡される装備なのだ。
と、今更興奮しているのは僕だけであって、誰もがもうずっと以前から当然のように持っているのだった。

 そんな事を考えながら、どんなとっさな状況にもこの携帯を使って対処できるように、ボタン操作を研究しつくした。が、なかなか機能を発揮できるの場面はやってこなく、もともと普段からそんなにかかってこない電話やメールはやはりまったく着信しない。

 活躍するのは、もっぱらお茶を沸かすときに使うキッチンタイマーのみである。
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by gadget-pottery | 2008-05-09 23:11 | 日々
美濃焼き陶器まつり
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 天気は晴天、5月の風は爽やかで、お祭り会場はとてもお祭りらしく人で賑わっていた。

 今年は、売れ残りやB品を出すのはやめて、新しく作った作品をメインに店に並べた。
値段もギャラリーに置くときよりは安く付けたけれど、お祭りにしてはちょっと高めかもしれない。

 一方ここ数年の陶器業界周辺の景気はあまり良くなく、お客さんの目も安いものに向かいがちだ。

 と、いうわけで売り上げ予測はかなり不安で、最初からなんとなく負けてるような気分で初日をスタートした。
 結果からいえば、案の定、売り上げはイマイチだったものの、割と高めの値段をつけた人形が何個か売れたし、食器も値段のわりには健闘したと思う。

 売り上げはさておき、陶器まつりで一番楽しいのは、他の店を見て回って面白いものを探しながら、所々に出店している陶芸仲間と挨拶を交わすことだ。

 近況を報告しあったり、技術的な話をしたり。

 考えてみれば、焼き物を勉強するために瀬戸に初めて来た時には誰一人知り合いはいなく、人間関係は0からのスタートだったわけで、それが今、お祭り会場を一回りすればそこここに友人やお世話になった人たちがいて、自分の力で作った人間関係だという実感がちょっと良い気分になる。

 しかし、午後になってかなり暑くなってくると、朝早くから出店準備をしたこともあって、グロッキー気味で、店番をしながら隣の店の人くだらないことを駄弁っている。
そんなグダグダ感も陶器まつりならではといえばならではなのだが。

 明日も暑くなりそうだけどがんばろう。(今日は疲れて早く寝たいのでおざなりな締め方になってしまった。)
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by gadget-pottery | 2008-05-03 23:23 | 陶芸