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窯焚き
 
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 今個展に向けての最後の窯焚きの最中だ。

 来週の木曜日からの個展なので、失敗するとやり直しが効かないのでかなりドキドキしている。
しかも、今回はいつもと少し焼き方を変えているのでさらに心配である。

 しかし、基本的に窯焚きは大好きだ。
窯を焚いている時の匂いや音、薪窯だともっと良いのだが、ガスの窯でも特有の匂いがあって、
この匂いを嗅ぐと窯を焚いているということを実感できて楽しい。
そして、何より窯の中が見えないのでほとんど勘で火の加減や温度を調節する感じが面白い。

 窯焚きに慣れてしまえばあまり必要ないかもしれないのだが、僕は結構マメに窯の温度変化や操作の記録を付けるほうで、過去のデータを見ながら、ああでもないこうでもないと考えながらちょこちょこ窯をいじっている。

 それでも火や、酸素・炭素の入り具合、窯の中の温度差など不確実な要素がたくさんあるので窯の状態は結局読みきれず、最終的には窯を開けて見なければどんな作品がでるのか分からない。

 だから窯出しで窯の扉を開けるのは嫌な瞬間である。

 本当はどんな風に焼けているか楽しみなのだが、それが失敗できない窯だともう怖くて開けられない。
 昔は本当に全部失敗という事があったが、さすがに最近はもうそういう事無くなった。
でも、どうもいまひとつというのは結構ある。
というより、窯を開けると大体があまり良くないと感じる。
開ける前の期待の大きさとのギャップもあるし、窯場の蛍光灯のせいもあるかもしれない。

 そういう作品もギャラリーに並べてみるとそんなに悪くないと思えるのだが、窯出しのときはいつも後悔と反省の繰り返しである。
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by gadget-pottery | 2008-06-22 01:47 | 陶芸
個展直前
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 いつもこの時期になると、あと1週間余分に欲しいと思う。

 個展の作品作りも終わりの頃になるとやっと調子が良くなってくる。
このペースで後1週間余裕があればもっと良いものがたくさんできそうな気がするのだが、
もうこれ以上作っても最後の窯に間に合わない。

 釉薬の研究にしても、去年の個展が終わってから釉薬の改良をしてもっと良くなっているはずだったのだが、ほとんど進歩していない。

 毎年個展直前にはそんな風に反省している。

 だいたい何をやるにしても、自分のイメージよりも実際のやる事はうまくいかないものだが、
陶芸に関しては、土や火という不安定な要素が多いので余計にうまくいかない。
だから、陶芸を続けるにはその不安定な部分を常に受け入れる気持ちがなくてはならず、
簡単に言うと、結構適当でいい加減さも自分の性格の中に必要だと思うのだ。

 一所懸命窯いっぱいの作品を作っても、窯の火加減一つで全部ダメという事もある訳で、
その時にそれまで作品にかかった労力や時間がムダになったと思っていたら前に進めない。
しょうがないからまた作るか、と軽く流せるお気楽さがとても重要なのだ。

 そのためなのか、僕のバイト先やその周辺の製陶所もそんな雰囲気を持っていて、
以前僕がサラリーマンだった頃に勤めていた会社の様子と比べるととんでもなくいい加減である。
商品の納期なんてでたらめで、取引先からの催促の電話で、「作るの忘れてた」と言って通ってしまうくらいだ。
取引先の陶器商もそういうあいまいさを予定に含んで動いている。

話は大きくそれてしまったが、
個展直前で、もうくよくよしてもしかたがないので、うまくいかない所はまた次がんばりましょうという、今回は自分を慰める話なのだ。
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by gadget-pottery | 2008-06-14 22:35 | 陶芸
柿野
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 僕が住んでいる鶴里町柿野はその名のイメージどおりの山里だ。

 標高が結構高いので、今はもう慣れて平気になったが、
引っ越してきた当初は外出先から家に帰り着く途中で一回耳が気圧の関係でツーンとした。

 そのため冬はかなり寒く、雪も20cmぐらい積もる。
一番寒い時で気温がマイナス14度になる時もある。

 僕は温暖な静岡出身なので、積雪にもビックリしたが、
なにより凍結に対応するのにずいぶん苦労した。
なにせロクロを挽いても一晩たつと全部凍ってヒビが入ってしまうのだ。

 以前、個展の予定を3月に入れた事があって、一番追い込んで作品を作らなければならない2月が一番寒く、一生懸命作った作品が一晩で凍ってパアになってしまうという事があった。
それ以来3月にやっていた個展を6月に開催することにした。

 したのはいいのだが、そうなると5月から6月の初旬の今が忙しくなる。
5月はここ柿野が一番良い季節なのだ。

 空気は澄んで涼しく、新緑も綺麗で虫もまだ少ない。
家の前の山道を散歩するのには絶好の季節である。
しかし僕は個展直前で薄暗い工房にこもりっきりだ。

 そして6月25日すぎた頃から1週間くらいは、家の裏の湧き水周辺で蛍も見ることができるのだが、その蛍の期間は6月26日からの個展のため開催地の静岡に居ることになる。

 個展で故郷の静岡に帰るのは楽しいのだが、せっかく厳しい冬をがんばって乗り越えたのに、初夏の柿野を充分に楽しめないのは少しもったいない気持ちもする。
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by gadget-pottery | 2008-06-07 21:39 | 日々